無気力日記

今日も1日無気力で、仕事中、10日前の自分の日記(紙のノートにつけているやつ)を読み返したら「今日感じた不安」という欄に「自分がスベっているのではないか」と書き込んであっておかしかった。どうしてそんなことを書いたのか全く思い出せない。10日前のことすらろくに思い出せないんだから、1年前のこと、5年前のこと、10年前のこと、もっと昔のことなんてろくに覚えているはずがない、という気がするけれど不思議と鮮明に残っている記憶はいくつかあるものだ。

友達全員の意見が割れて必死に気まずさに耐えた高校近くのサイゼリヤCCレモンをこぼしてしまったこととか(あのときのメンバーとは全員絶縁してしまった)、とある映画のロケ地になった中目黒のカフェで当時好きだった女に「サラダとりわけるの下手だね」と言われたこととか(とりわけは彼女が全部やってくれた。わたしはもうめんどうになって大皿から直接食べればいいやという気分になっていたのでなんだか申し訳なかった)。

パソコンの液晶画面を見つめているのがつらくて今日は1日天井をあおいでいた。思考が煮詰まったときに他の作業をはじめると余計に脳が混乱するから、いったん天井をみつめるとよいと友人が教えてくれたので実践しているのである。天井と見つめあっているとくっきりとした輪郭を持つ過去のできごとが覆いかぶさってきて、わたしの時制をぐちゃぐちゃに混乱させる、そうしてわたしから「今」を奪っていこうとする。どうぞくれてやる、といって気前のよいわたしは壁をのぼって今夜は天井の思い出のベッドで寝る。